こんにちは。
ヴァイオリンを習っていると、
伴奏してもらうことはあっても
誰かの伴奏をする機会は少ないですよね。
でも、誰かと合奏がしたくなって
オーケストラや室内楽に参加すると
ヴァイオリンも伴奏する機会は多くなります。
1stではなく2ndヴァイオリンを担当すれば
メロディより伴奏の方が多くなりますし、
他の楽器がメロディをひくときは
1stヴァイオリンでも伴奏にまわります。
さらに、オーケストラで
協奏曲(コンチェルト)を演奏する時は
1stヴァイオリンも伴奏者です。
ソロは当然大変なことが多いのですが、
伴奏だって決して簡単ではありません。
ソロの時は考えなかったことを考えたり、
ものすごく神経を使った演奏が
要求されることもあります。
今回は
伴奏をする時に大事なこと・気を付けたいこと
についてお話します。
1、音量について
伴奏をする時にまず気を付けたいのが
音量です。
伴奏の楽譜にもfやpの強弱記号は
当然出てきますが、
自分がソロの時と同じように
ひいてはいけません。
大事なのは
《ソロの音が常に聞こえる音量でひくこと》
です。
例えば
オーケストラで協奏曲を演奏する場合、
一人のソリストに対して
何十人もの奏者が伴奏者として演奏します。
ソリストがfで演奏している時に、
伴奏のオーケストラの奏者一人一人も
同じ音量のfで演奏してしまったら、
当然ソリストの音よりオーケストラの音の方が
大きくなってしまいますよね?
これではソリストの音が聞こえません。
自分の楽譜にfと書いてあっても、
ソリストと同じfではないのです。
そのため、オーケストラで伴奏をする時は、
必ずソロの音が聞こえる音量で
演奏することが大切です。
自分の音でソロの音が聞こえなくなるのなら、
その時は音量が大きくなり過ぎています。
これは小さい音の時も同様です。
ソロが繊細なppの音を出している時は、
その音が聞こえる範囲でしか
自分の伴奏の音は出しません。
『それじゃ、全然音が出せないんだけど!😡』
なんて、怒らないでくださいね。
オーケストラ全体でソリストのppの音の
伴奏するのですから、
一人一人の音はものすごく小さくて当然です。
伴奏はppでもffでも
とにかくソロの音を聴きながら演奏することが
大切なのです。
『なるほど!
じゃあ、伴奏する時は
いつもより小さい音でひけば良いんだ!』
と、思った方。
実はそんな単純じゃないんですね😅
いつもより小さくひくfも、
まるで音を出してないんじゃないか、と
思うくらい小さいpも、
音楽的な音でなければいけないのです。
『音を小さくする』と思うと、
途端に音が無表情になって
音楽がつまらなくなることがあります。
ただ小さい音でひけば良いのではなく、
小さくてもちゃんとfやpに聴こえる音を
出さなくてはいけません。
思い切り音を出して音楽を盛り上げるのは
簡単ですが、
抑えた音量で音楽を盛り上げるのは
難しいのです!
これは協奏曲に限ったことではなく、
カルテットなどの室内楽でも同じです。
ソロがどんなに魅力的な演奏をしても、
伴奏が平坦でつまらなかったら、
音楽がチグハグで良い演奏にはなりません。
伴奏にも
ソロに負けない音楽性が必要なのです。
伴奏をすることになったら、
まずはソロの音が常に聴こえる音量で
演奏することを心がけてください。
そして、音量は小さくしても、
音楽まで小さくならないように
気を付けましょう。
伴奏は
ソロより音は大きくなってはいけないけど、
音楽性は同等に必要です。
いつもより抑えた音量でも
音楽性豊かに演奏しましょう!
それでは、また🌸
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