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良い音を出す秘訣④

こんにちは。

前回に引き続き、
ヴァイオリンで良い音を出す秘訣
についてです。
 


5、右手の使い方を追求する

ヴァイオリンに限らず
弦楽器で良い音を出すためには
右手の使い方、つまり弓の動かし方を
工夫する必要があります。

最初のうちはどうしても
左手が気になってしまうかもしれませんが、
音を出しているのは右手です。

弓をどう動かすのかによって、
ヴァイオリンから出てくる音は変わります。

今よりも良い音で演奏したいと思ったら、
右手の使い方を追求してください。



ヴァイオリンを始めた時、弓の動かし方は

・駒と指板の中央に置く
・弦と垂直になるように置く
・一本の弦をひく
・同じ場所をひく
・真っ直ぐひく 
・同じ速さで同じ幅をひく

などの基本的なことを
何度も先生に注意されたと思います。


まずはこの基本がしっかりできていることが
大切です。

まだ自信がないという方は
鏡を見ながら弓を動かす練習をしてください。



ある程度この基本ができるようになった方は
出したい音によって弓の使い方を変える
練習をしましょう。

音色を変えるポイントは
・弓を置く場所
・弓の使う場所
・弓にかける圧力
・弓を使う速さ
・弦に当てる弓の毛の量
です。

この5つのポイントを様々に変化させると
音色を無数に出せるようになります。


例えば、弓を弦のどの辺りに置くかで
音の硬さが変わります。

基本は駒と指板の真ん中辺りが
一番良い音が出しやすいのですが、
硬い音を出したい時は駒の近く、
柔らかい音を出したい時は指板の近くに
弓を置いて動かしてみましょう。

弓を置く場所を少し変えるだけで
音色が変わるので色々試して
自分の出したい音を探してください。



また、弓の先を使うのか、元を使うのかでも
音色は変化します。

強くはっきりした音が出したい時は弓の元、
優しい軽い音が出したい時は弓の先を使うなど
出したい音で弓の使う場所も変えます。

これに先程の弓の置く場所も合わせれば
さらに細かく音色を分けることができます。



つまり、良い音が出せる奏者は
この5つのポイントの掛け合わせが多彩で、
瞬時に使い分けができているのです。


これを極めるのは本当に本っ当に大変です。

私もまだまだ勉強中です。


極めるのは大変ですが、
弓の使い方を何も変化させないよりも
少しでも変化がある方が良い演奏になります。

基本は大切にしながら、
弓の動かし方を少しずつ変えて
自分の出したい音を追求してください。



この練習には上手な人の演奏を見ることが
とても効果的です。

演奏会でも動画でも良いので、
弓の動かし方よく観察してください。

先程の5つのポイントが
瞬時に音によって様々に変化しているのが
わかるはずです。

その弓の使い方を自分の音をよく聴きながら
真似してみましょう。


私は先生から
『右手の使い方は
 教わるんじゃなくて盗むんだよ』
と、よく言われます。

音色のバリエーションは無数にあるので、
いちいち教わるのではなく、
『自分で観察して盗め』という意味です。

確かにその方が効率的なんです。
すっごーく大変なんですけどね😅



『この人みたいに演奏したい!』 
という奏者が見つかったら、
弓の動かし方をよーく観察しましょう。

その奏者の上手さの秘密は右手にあります。


『まだまだ左手で手一杯で
 右手にそんな変化はつけられない!』
という方も、良い音を出すためには右手が重要
ということを覚えておきましょう。

そして、少しずつ自分の意識を
右手に向けるようにしてください。


右手の技術が向上すれば、
必ず今よりも良い音が出せるようになります。

大変ですが、
頑張って右手の使い方を追求しましょう!

それでは、また🌸