今回も練習曲の練習についてです。
前回、練習曲は
音階で身に付けた基礎を
身体に定着させることができる、
というお話をしました。
いきなり曲をひくのではなく、
練習曲で基礎を確認すると
曲でも基礎を活かすことができるのです。
また、音階では身に付けられない技術を
身に付けるのにも練習曲は適しています。
例えば、
この楽譜はクロイツェルの中の一曲ですが、
さらに強弱も付いていますね。
一つの音を小節を跨いで長く伸ばすことも
強弱を付けることも
音階ではなかったと思いますが、
この練習曲ではその練習ができます。
さらにこの練習曲には
音階ではトリルが出てくることはないので、
急に曲でトリルが出てきたら
慌ててしまいますよね?
でも、練習曲でトリルを練習しておけば、
曲でも慌てずにトリルがひけます。
長いスラーも強弱もトリルも
曲でいきなり習得しようとすると、
『曲自体が難しくてそれどころじゃない!』
と、なりやすいのですが、
この練習曲なら音はそれほど難しくないので
スラーも強弱もトリルも
集中して練習することができるのです。
また、練習曲は何か一つの技術の練習に
特化しているものも多いので、
オーケストラなどで演奏している方は
自分の苦手な技術に特化している曲を選んで
練習するのも良いでしょう。
例えば、この楽譜も
クロイツェルの中の一曲ですが、
この楽譜は
この後もずーっとトリルが続きます。
これはトリルを練習するための
練習曲なんです。
『トリル、苦手なんだよなぁ😓』
という方は、この練習曲を練習すれば
嫌と言うほどトリルがひけて、
確実にトリルが上達しますよ!
練習曲では
強弱を付けたり、
トリルを付けたり、
様々なバリエーションのスラーを付けたり、
同じ音を違うリズムで練習したり、
ポジション移動をたくさんしたり…。
と、音階だけでは練習しきれない技術が
右手も左手もたくさん出てきます。
以前もご紹介した練習曲の
カイザーやクロイツェルなどは
教本が進めば難易度も上がっていくので、
最初から順番に練習していけば
少しずつ難しい曲がひけるようになるのも
練習曲の良いところですね。
『上手でなくても良いから、
とりあえずこの曲がひきたい!!』
という方には、
あまり練習曲は必要ないかもしれませんが、
『せっかくならかっこよく演奏したい!!』
という方は、練習曲を練習することを
強くおすすめします。
練習曲には弦楽器に必要な技術が
たくさん詰まっているので、
音階と曲だけを練習するよりも
確実に上達しますよ!
是非、練習曲を練習しましょう!
それでは、また🌸
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