3、主体的に演奏する
オーケストラでは指揮者の音楽性を中心に
音楽が作られています。
そのため、指揮者が変わると
同じ曲を演奏でも雰囲気が変わります。
ソロの時には指揮者がいないので
全てを自分で決める必要があり、
『ここから音楽をダイナミックにしよう』
『ちょっと切ない感じにしたいな』など、
音楽性も自分で決めなくてはいけません。
ずっとオーケストラでのみ演奏している方は
こういうことを考える習慣がないことが
多いように思います。
『自分は目の前の楽譜を一生懸命ひいて
指揮者の指示通りに演奏する!』
という感じで、自分から音楽を作ろうと
しない方が多いのです。
楽譜の音符をどれだけ正確に演奏しても、
『私はこんな風なこの曲を演奏にしたい!』
という気持ちがないと
演奏は面白味に欠けてしまいます。
ただ演奏しているだけ、というのは
聴いている人の心を揺さぶらないのです。
私はレッスンで生徒さんの演奏を聴いた後に
『どんな風にひきたいんですか?』
と、聞くことがあります。
すると、ハッとして
『特に何も考えていませんでした…。』
と、答える生徒さんが
結構いらっしゃいます。
誤解のないように言っておきますが、
彼らは音楽性がないわけではありません。
自分で音楽を考えながら演奏する習慣がない
だけなんです。
そのため、生徒さんとよく話してみると
『じゃあ、こんな感じでひいてみたいです』
『ひくのに必死で忘れてましたが、
こんなイメージがありました!』
と、意見を聞かせてくれる方々ほとんどで、
その音楽性を活かすように演奏してもらうと
見違えるように音楽が生き生きとします。
オーケストラでは
主体的に考えて音楽を作ることが
あまりないかもしれませんが、
ソロの時は『こう演奏したい!』と
重い描きながら演奏することが大切です。
ひくことに必死にならず、
その曲で感じたことを表現してみましょう。
また、強弱やテンポの揺れも主体的に
行わなくてはいけません。
オーケストラでは全員で強弱を付けたり
テンポを揺らしたりするので、
周りが変化したことに気付いてから
それに合わせて自分も変化させることが
あるのではないでしょうか?
ソロではその変化を
全部自分から起こさなくてはいけません。
このような変化を主体的にするには
強弱記号やテンポチェンジの記号の時に
『あっ!』と気付いても
身体の反応が間に合いません。
演奏中は少し先の楽譜を見ながら、
『もう少ししたらクレッシェンドがある』
『このフレーズの後でテンポを遅くする』
というように、
計画性を持って演奏しましょう。
待っていても誰も変化しないのですから、
自分で音楽を動かせるように
常に準備しながら演奏してくださいね。
ちなみに、オーケストラでも
自分の音楽性はなくても良い、なんてことは
ありませんよ。
指揮者に
『もっと感情を込めてひいてよ〜!』なんて
言われたことはありませんか?
ソロでもオーケストラでも
自分の音楽性を持って演奏することは
大切なのです。
ソロの勉強は音楽性を磨く良い機会です。
技術だけでなく音楽性も向上させましょう!
それでは、また🌸
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