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もし楽器から変な音がしたら③

こんにちは。

楽器から変な音がした時についての第3回、
プロの奏者も楽器屋さんに頼るしかない原因

についてです。




4、弦が指板に接触している

弦を指で押さえる前から
弦と指板に接触してしまうと
ノイズが発生します。

通常、弦と指板の間には隙間がありますが、
長く楽器を演奏していると
弦の位置が下がってくることがあるのです。


その原因はここです。


指板の端の部分が少し高くなっていますね。
この部分をナット(枕木)と言います。

ナットには駒と同じように
弦を乗せる溝があるのですが


この溝が摩耗して深くなりすぎると
弦が指板に接触してしまうのです。

こうなってしまった場合はナットを
新しく作り直してもらう必要があるので、
楽器屋さんにお願いするしかありません。


個人で経営されている楽器屋さんの場合は
その日のうちに対処してもらえることも
ありますが、
大手の楽器屋さんの場合は
数日間預けないといけないこともあります。

部品の交換になりますので、
お金もかかります。

本番直前に
ナットの交換をしないといけなくなると、
『本番までに楽器が戻ってこない!!』
なんてことになる可能性もありますので、
弦を張り替える時などに
溝が深くなり過ぎていないか
確認しておくと良いでしょう。


5、膠の剥がれ

これが一番厄介な原因です。

弦楽器は膠(にかわ)という接着剤で
板と板をくっつけています。


この接合部分の膠が熱や衝撃で
一部が剥がれてしまい、
その部分からノイズが発生することが

あるのです。


この剥がれですが、
パッと見た感じでは全くわかりません。

『何だか変な音がするなぁ』
と、思って楽器屋さんに相談したら、
剥がれが見つかる、ということが多いです。

剥がれを放っておくと拡がったり、
木が変形する可能性があるので、
早めに対処してもらわなくてはいけません。

先程のナットとは違い、
部品の交換をするわけではなく、
剥がれた部分に膠を塗って
くっつけてもらいます。


私も膠の剥がれを直してもらった経験が
ありますが、
個人の楽器屋さんでも膠がしっかり乾くまで
1日楽器を預けることになりました。

大手の楽器屋さんの場合は
もう少し長く預けることになると思います。

見た目は地味な故障ですが、
確実に楽器の入院が必要なのです。

そのため、本番直前で剥がれが見つかると
本当に大変ですよ!


そして、
この修理にも当然お金がかかります。

膠が剥がれる主な原因は
熱と乾燥と衝撃です。

普段から楽器の保管の仕方には
気を付けてくださいね!



もし、楽器から変な音がした場合は
そのままにしないで原因を探しましょう。

アクセサリーやボタンのせいでもなく、
アジャスターのせいでもなく、
あご乗せのせいでもなければ、
早めに楽器屋さんに相談してください!


自分で楽器をよーく見ても
原因が見つからないノイズは、
楽器が何か深刻なダメージを負っている
可能性があります。

早めに気付いて直した方が
楽器のダメージも少なく済みますので、
すぐに楽器屋さんに相談して
修理してもらいましょう!

それでは、また🌸