今回の室内楽で合わせたいポイントは
弓についてです。
5、弓の使い方・使う場所
カルテットやトリオといった室内楽では
一人で1パートを演奏します。
オーケストラのように
全く同じ楽譜を演奏している人は
他にはいないのですが、
他のパートと同じような動きをすることは
よくあります。
例えば、
・1stヴァイオリンと2ndヴァイオリンが
メロディをユニゾンで演奏する
・2ndヴァイオリンとヴィオラが
同じリズムで伴奏する
・チェロがメロディを演奏している時に
ヴィオラも途中からユニゾンで演奏する
などなど…。
他のパートと違う楽譜を演奏していても
ずっと違うリズムや音を
演奏しているわけではありません。
特に2ndヴァイオリン・ヴィオラ・チェロは
他のパートと同じリズムや音型を
演奏していることがかなり多いです。
そんな時はひき方を揃える必要があります。
ひき方を揃えるために合わせるのが
《弓の使い方》と《弓の使う場所》です。
例えば音符にスタッカートが付いている時、
弓を弦から離すスピッカートで
演奏している奏者と、
弦に置いたままのスタッカートで
演奏している奏者がいたら
音色は揃いません。
また、楽譜にpと書いてある時、
弓の先でひいている奏者と
弓の真ん中でひいている奏者がいたら
やはり音色は揃わないのです。
これは音色だけでなく、
見た目にも影響があります。
同じことをひいているはずなのに、
弓を使っている場所や
身体の動かし方が全然違っていたら、
合っているようには見えないですよね。
演奏中の見た目は
意外と重要なんですよ!
同じような音型を演奏していたり、
同じ役割を担っているパートとは
弓の使い方と弓の使う場所を揃えましょう!
自分の楽譜だけを見ていると、
他のパートの音や動きに気付くのは
難しいと思います。
できればスコアを見て、
・自分と同じような動きをしているパート
・自分と同じ役割をしているパート
を確認しておくと良いでしょう。
弦楽器の合奏では
《弓の使い方》と《弓の使う場所》を
揃えるというのは大事なことなのですが、
自分の演奏に必死になると
そこまで気が回らなくなることがあります。
室内楽だけでなく
オーケストラでも必要な技術なので、
普段から周りの弓の使い方をよく観察して
合わせられるようにしましょう!
それでは、また🌸