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楽譜の選び方②

こんにちは。

今回は
楽譜の《原典版》と《校訂版》の違い
についてです。



まず、簡単に説明しますと

原典版とは
実際に作曲家が書いた楽譜を研究し、
自筆譜に近い状態で出版されている
楽譜のこと、

校訂版とは
演奏家しやすいように
指番号や強弱などの指示が書き加えられて
出版されている楽譜のことです。


同じ曲の原典版と校訂版を見比べてみると
同じ音でもスラーや指示が全く違います。

校訂版の指番号やスラーや強弱は
作曲家自身が描いたものではなく、
学者や演奏家が後に書き込んだものです。


そのため、
作曲家の意図をしっかり汲み取るためには
作曲家の書いた状態に近い原典版の楽譜を
使います。
プロの演奏家は原典版を好む方が多いです。

まだ演奏に慣れていなくて
どんな風に演奏したら良いのか悩む方には、
指番号や強弱の書かれた校訂版の方が
使いやすいでしょう。

慣れてきたら、
原典版の楽譜も見てみてくださいね。



弦楽器のソロや室内楽で
よく使われる楽譜の出版社を
いくつかご紹介します。


ヘンレ版(Henle)
青い表紙がトレードマークの出版社です。

作曲家の自筆譜をよく研究して
編集されており、
かなりオリジナルに近い楽譜として
信頼されている原典版です。

ボウイングが加筆されているものと
何も書き加えられていないものの両方が
入っているものもあるので、
勉強するのにとても便利です。
(加筆は著名な演奏家や指導者によるもの)

少し値段はお高めですが、
信頼して使える楽譜の一つです。



ベーレンライター版(Bärenreiter)
こちらも原典版の出版社で、
作曲家の自筆譜や草稿、初版などを
研究して編集されています。

最近では現代音楽にも力を入れている
出版社です。


原典版の楽譜なら
主にこの2つの出版社の楽譜を選べば
間違い無いでしょう。



インターナショナル版(International)
エチュードからコンチェルトやソナタまで
数多くの楽譜を出している出版社です。

表紙の色はかなりたくさん種類があるので、
集めるとかなりカラフルになります。

指番号やボウイングなどが細かく書いてある
校訂版の楽譜なので、
習い始めの方が練習するためには
とても使いやすいでしょう。
 


できれば実際に楽譜売り場に行って、
楽譜を見比べてみてください。

かなり内容が違うのがわかると思います。

色々見比べて
自分に合った楽譜を選んでくださいね。

それでは、また🌸