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オーケストラの楽譜(書き込み④)

こんにちは。

今回も
オーケストラの楽譜の書き込みについて、
その中でも特に奏法に関する書き込み
についてです。




7、ヴィブラートについての書き込み

弦楽器奏者は左手の指を揺らして
音にヴィブラートをかけて演奏します。

最初は練習が必要ですが、 
慣れてくると自然にヴィブラートが
かけられるようになります。

しかし、曲の中で指揮者に
敢えてヴィブラートをかけない
という奏法を指示されることがあります。

その時に書き込むのが
non viarato『ヴィブラートなしで』の略、
non vib.又はN.V.です。

この書き込みをした部分は
ヴィブラートなしで演奏します。

ヴィブラートは最初は難しくて
かかるようになるまで時間がかかりますが、
慣れてくると無意識でかけてしまっている
ことがよくあります。

逆にかけないことが難しい
ということもあるのです。

自分ではかけていないつもりでも
無意識でかかっていることもありますので、
non vib. 又は N.V.と書き込みがあった時は
指が揺れていないかチェックしましょう!


反対に
『もっとヴィブラートをかけて!』
『ここはいっぱいヴィブラートして!』
という指示が出た時は
vibratoの略のvib. 又は
『たくさんのヴィブラート』の意味の
molto vib.を書き込みます。



8、’(カンマ)

音符の横に ’(カンマ)が書き込まれる時は
音の長さに指示が出た時です。

例えばこの場合は
『短く切る』ことを意味します。

特にこの楽譜の場合は
最後の音に ’ が付いているので、
全員で音を終わらせるタイミングを
同じにしなくてはいけません。

一人だけ長く伸ばしてしまうと、
周りと合わなくなってしまうので
気を付けましょう!


また
次に音がある音符に ’ がついている場合は
次の音との間に少し隙間を開けることを
意味します。

 ’ の付いている音を少し短くして、
次の音と繋がらないように演奏しましょう。




9、pizz.に三角形

弦楽器の奏法で
弓を使って音を出すことをarco(アルコ)、
指で弦を弾いて音を出すことを
pizzicato(ピッツィカート)と言います。

pizzicatoはオーケストラの曲で
頻繁に出てくる奏法で、
略してpizz.と印刷されています。

このpizz.を見落とさないように
印刷されたpizz.を三角形で囲みます。

これはpizz.が出てきたら
毎回書き込むわけではありませんが、 
pizz.とarcoが頻繁に入れ替わったり
ちょっと見落としやすいなと感じた時に
書き込まれます。

pizz.は三角形で囲んで、arcoは丸で囲む
とか、
pizz.は三角形で囲んで、arcoは無印
など、
人によって書き方は色々ですが、
pizz.を三角形で囲んで目に入りやすくする
というのは、よく見られる書き込みです。

『このpizz.はいつも見落としちゃうな〜』
という時には是非試してみてくださいね。




奏法に関する書き込みついて、
次回も続きます。

それでは、また🌸