今回はオーケストラの弦楽器についてです。
オーケストラの人数は約40人〜100人以上と
曲によって大きく変わるので、
弦楽器奏者の人数も変わります。
モーツァルトやハイドンなどの
古典派の作曲家の曲を演奏する場合は
・1stヴァイオリン 10人
・2ndヴァイオリン 8人
・ヴィオラ 6人
・チェロ 4人
・コントラバス 2人
という人数で演奏するのが一般的です。
これを10型と言います。
ベートーヴェンの後期の作品や
チャイコフスキーなどのロマン派の作曲家の
曲を演奏する場合は
・1stヴァイオリン 14人
・2ndヴァイオリン 12人
・ヴィオラ 10人
・チェロ 8人
・コントラバス 6人
の14型と呼ばれる人数で演奏します。
ワーグナーやマーラーなどの曲は
・1stヴァイオリン 16人
・2ndヴァイオリン 14人
・ヴィオラ 12人
・チェロ 10人
・コントラバス 8人
という16型で演奏されることが多いです。
このように、時代が進むとオーケストラは
どんどん編成が大きくなっていきます。
ちなみに、指揮者の指示によって
古典派の曲を8型(1stヴァイオリンが8人)や
12型(1stヴァイオリンが12人)で演奏したり、
ワーグナーの曲を
20型(1stヴァイオリンが20人!)で
演奏することもありますよ。
弦楽器奏者は2人で1つの譜面台を見て
演奏しています。
最近はコロナの影響で1人に1つの譜面台を
使う演奏会もありますが、
基本的には2人で1つの譜面台を使います。
この2人1組のことをプルトと言います。
一番前に座っている2人が1プルト、
その後ろの2人が2プルト…と呼ばれ、
各プルトの客席側の席が表、
反対側の席が裏と呼ばれます。
同じパートで同時に違う音ひくことも
あるのですが、
その場合は音を上下に分けて
表が上の音、裏が下の音を演奏します。
また、楽譜をめくるのは
裏の席の奏者の役目です。
1stヴァイオリンの
1プルトの表に座っているのが、
コンサートマスターです。
(女性の場合はコンサートミストレス)
そして、前回お話した各パートのトップも
1プルトの表に座っています。
後ろの席の奏者は1プルトの表を見て
演奏を合わせるのです。
オーケストラの席は
適当に座っているわけではなく、
しっかり決められています。
弦楽器奏者は自分の席を
『前から何人目』ではなく、
『何プルトの表or裏』と把握して、
自分の役割を考えながら演奏しています。
表と裏という考え方は
最初は慣れないかもしれませんが、
何回かオーケストラで演奏すれば
すぐに身に付くので大丈夫ですよ。
オーケストラに興味のある方は
あまり難しく考えずに
まずはチャレンジしてみましょう!
次回も
オーケストラの弦楽器についてお話します。
それでは、また🌸