前回に引き続き、今回のテーマは合奏です。
今回は弦楽合奏についてお話します。
管楽器や打楽器と一緒に演奏する
オーケストラとは違い、
弦楽器のみで演奏される室内楽です。
弦楽器のみなので使用される楽器は
・ヴァイオリン
・ヴィオラ
・チェロ
・コントラバス
です。
弦楽合奏は2人で演奏する二重奏(デュオ)や
4人で演奏する四重奏(カルテット)から、
20人ほどで演奏する大きな編成のものまで、
種類は様々です。
『弦楽器だけで大人数で演奏するなんて
想像できない』
という方もいらっしゃるかもしれませんが、
弦楽合奏には名曲がたくさんありますよ!
特に有名なのは
チャイコフスキー作曲
弦楽セレナーデ ハ長調 Op.48
です。
ハ長調ですが、
なかなか衝撃的な出だしで始まります。
CMなどでよく使われる曲なので
聴いたことがあるのではないでしょうか?
参考動画はこちらです。
色々な編成のある弦楽合奏ですが、
一番演奏される機会が多いのは
弦楽四重奏(カルテット)です。
私もカルテットを組んでいますが、
多くの作曲家が名曲を残しているので、
一生かけても
全ての弦楽四重奏曲は演奏できません。
それほど多くの作曲家に愛された
弦楽合奏の形なのです。
カルテットの歴史や仕組みについては
こちらの《カルテット》をご覧ください。
編成は
・1stヴァイオリン
・2ndヴァイオリン
・ヴィオラ
・チェロ
の4人です。
コントラバスは入らず、
ヴァイオリンが2人いる編成です。
カルテットに限らず、
二重奏(デュオ)、三重奏(トリオ)、
五重奏(クインテット)などは
指揮者がいません。
指揮者なしで演奏を合わせるためには
とても大事なことがあります。
まずは、前回もお話しましたが、
自分以外のパートが
何をひくのかを知ることです。
自分以外のパートを知るために
それぞれのパートの楽譜を見ていると
かなりの時間と労力がかかるので、
スコアを見ましょう!
スコアはこのように
全てのパートが並んで書いてある楽譜です。
これを見れば、
全てのパートが何をひいているか
一目瞭然ですね。
スコアは楽器屋さんやネットで
購入することができます。
もし自分が
『ひきにくいな』と感じたら、
他のパートが何をひいているのか
スコアで確認してみましょう。
『ここでこのパートがこうひいているから
自分の音が上手くハマらなかったのか!』
というような発見がありますよ。
また、
『ここはこのパートがメロディだから、
自分がこうひいたらひきやすいかな?』
という風に、
他のパートがひきやすくなる演奏も
できるようになります。
自分のパートだけでなく、
他のパートのことも考えて演奏できれば、
指揮者がいなくても演奏を合わせることが
できます。
スコアを見ると
他にも色々な発見があるはずです。
合奏をする時は
スコアを見るようにしましょう!
そしてもう一つ、
指揮者がいなくても演奏を合わせるために
大切なことは、
全員で呼吸を合わせることです。
演奏中の呼吸というのは
ただ息をすることではなく、
曲の速さに合わせて呼吸をすることです。
この呼吸をカルテット全員で合わせます。
曲が始まる前はもちろん、
曲の途中でも全員で呼吸を合わせることで
指揮者がいなくても
演奏を合わせることができます。
曲に合わせた呼吸の仕方は
《演奏を始める前に②》を
是非ご覧ください!
合奏で呼吸を合わせるためにも
普段の練習の時から呼吸を意識しましょう!
合奏は最初は自分がひくので精一杯でも、
経験を重ねると
どう演奏すれば他のパートと合うのか
わかるようになります。
躊躇せずにどんどんチャレンジして、
合奏を楽しんでください!
次回は一番大きな編成の合奏
オーケストラについてです。
それでは、また🌸