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強弱のつけ方④

こんにちは。

今回は強弱のつけ方の応用編です。



前回までに強弱をつけるための
右手の4つのテクニックを説明しました。


1、弦にかける弓の圧力を変える
2、弓の使う場所を変える
3、弓を置く弦の場所を変える
4、弓の毛の量を変える

この4つのテクニックは
一つ一つ使っても良いですが、
掛け合わせて使うと
さらに強弱をつけることができます。


例えば、
『強い硬めの音でアクセントも付けたい!』
という時は

弓を駒の近くに置いて、
弓の毛を全部弦に当てて、
弦に強く圧力をかけて、
弓の元からひく、というように
1〜4の全てのテクニックを使いましょう。



逆に
pppppくらいの小さい音が出したい』
という時は

弓は指板の上に置いて、
弓を少し寝かせて毛の量を減らし、
圧力はほぼかけずに、
弓先でひく、というように
こちらも4つのテクニックを掛け合わせて
小さい音を出します。

これは、前々回お話した

オーケストラ全員で小さな音を出す時に
良く使う奏法です。

オーケストラで演奏する場合、
ヴァイオリンパートは10人以上いることが
ほとんどです。

10人以上で演奏しても
小さい音にならないといけないので、
一人一人に本当に小さな音が要求されます。

その場合は全てのテクニックを使い、

できる限りの小さな音を出すのです。



また、
『音量は小さいけど、
 伸び伸びとした音を出したい』
という時もあります。

そんな時は

弓を全部使っても
音が大きくならないように
指板に近い所に弓を置いて、
少し弓を寝かせて毛の量を減らす、
というように
3と4のテクニックだけを使います。


これ以外にも様々な曲で
色んな音色を求められた時、
使うテクニックの組み合わせを変えて
音色に違いを出して演奏します。

組み合わせ次第で、同じfでも
『たくましいf』『重厚なf
『華やかなf』『軽やかなf』など、
様々にひき分けることができるのです。



これらのテクニックは
まず弓を真っ直ぐに同じ場所でひくことが
できないと使いこなせません。

まずは基礎をしっかりと身につけて、
弓の動きが安定してきたら、
強弱や音色を変えるために
右手の動きを色々と変えてみましょう!

それでは、また🌸