この楽譜をご覧ください。
これは
『新しいバイオリン教本』に載っている
ドヴォルザークの交響曲第9番の第2楽章を
アレンジした曲です。
1段目と2段目のフレーズはp、
3段目のフレーズはfになっていますね。
fになっている3段目のフレーズを
一番大きくひくためにはどうすれば良いのか
考えてみましょう。
fでひくと言っても、
音はどこまでも大きく出せるわけでは
ありません。
また、強くひきすぎて
音が汚くなってしまうのも
良くありませんよね。
まずは
自分が一番大きくキレイにひける音量を
確認しましょう。
そして、ここから逆算します。
この曲はpからfに突然変わっています。
pからfということは
p→mp→mf→fと間に2つの強弱記号を
挟むくらいの変化です。
音量の変化は
かなり大きくしなくてはいけません。
最初のpをあまり考えずにひいてしまうと
fの時に音を頑張って大きくしたつもりでも、
聴いている方には
あまり変化が感じられません。
まずはfのフレーズの音量を先に決めて、
そこから逆算して
最初のpをどのくらい小さくひくかを
決めましょう。
人によって出せるpとfの音量は違いますが、
しっかり音量に差がついていれば
ちゃんとpとfに聴こえます。
出せる音の中でしっかり差をつけることが
強弱を表現する時には大切なのです。
曲の頭から一生懸命演奏するのは大切ですが
この曲のように
後で盛り上がる場所が来る場合は、
その場所よりもどのくらい抑えてひくかを
考えなくてはいけません。
曲全体のバランスを良くするためにも
音楽を逆算するのは大切なんです!!
もちろん
譜読みをするのは曲の頭からですが、
音楽の流れを考える時は
逆算することも必要です。
最初は難しいと思いますが、
慣れると自然にできるようになりますよ。
音楽を逆算して、
曲全体のバランスを整えましょう。
それでは、また🌸