今回は近現代の音楽についてです。
《近現代音楽》
20世紀初頭以降の音楽を
近代音楽・現代音楽と言います。
近代音楽と現代音楽の境目は曖昧で、
『第一次世界大戦前は近代でその後は現代』
『第二次世界大戦前は近代でその後は現代』
など、色々な説がありますので、
20世紀以降は近現代音楽とまとめて
説明していきます。
まずは、ロマン派時代の国民楽派の流れから
フランスに印象主義音楽が生まれました。
印象主義音楽とはロマン派の音楽と違い、
物語や感情ではなく
印象や雰囲気を客観的に表現することに
重きを置いた音楽です。
ドビュッシー(1862〜1918)から
印象主義音楽は始まった言われています。
ドビュッシーはロマン派の音楽にはなかった
長調・短調に拘らない音楽を作りました。
物語のない、自然な印象をそのまま音にする
風景画のような音楽は、
ロマン派音楽の限界を感じていた世の中に
支持されます。
『月の光』『アラベスク』などが
有名です。
ドビュッシーと同じ頃、
ラヴェル(1873〜1937)も
印象主義音楽の曲を作曲します。
ラヴェルは印象主義と古典派時代の音楽を
融合させた作曲家で、
現在も大変人気があります。
『ボレロ』『亡き女王のためのパヴァーヌ』
などが有名です。
ロシアでは国民楽派に続き、
近代音楽もたくさん作曲されました。
ラフマニノフ(1873〜1943)
ストラヴィンスキー(1882〜1971)
プロコフィエフ(1891〜1953)
ショスタコーヴィチ(1906〜1975)
など多くの近代音楽の作曲家がいます。
ロマン派時代の音楽から脱却した
調や拍子に囚われない作風が特徴です。
ラフマニノフ『ピアノ協奏曲第2番』
ストラヴィンスキー『火の鳥』
プロコフィエフ『ロミオとジュリエット』
ショスタコーヴィチ『交響曲第5番』
などが有名です。
ロマン派時代までの音楽の形式では
新しい音楽の創造するのは
もはや限界を迎えていました。
そのため20世紀以降は
何調でもない無調の曲や
頻繁に拍子の変わる曲が作曲され、
聴いていても『なんだかよくわからない😵💫』
という音楽も増えていきます。
そして、現代音楽はもっと自由です。
アメリカのジョン・ケージ(1912〜1992)は
『4分33秒』という曲が作曲しましたが、
この曲の楽譜には何も書いてありません。
この曲は観客の動く音や
会場の外からわずかに聞こえてくる音など、
その会場で自然に鳴っている音を
4分33秒間楽しむ曲です。
『なんじゃー、そりゃー!!』
と思うかもしれませんが、
それも現代音楽の一つです。
私も現代音楽をオーケストラで演奏した時に
楽譜に音符ではなく『立つ』『座る』という
指示が書かれていたので、
その通りに『演奏』したことがありますよ!
いきなり現代音楽を聴くと
『全く意味がわからない!!』となるかも
しれませんが、
20世紀初頭のドビュッシーやラヴェル、
ラフマニノフの音楽は聴きやすいので
是非そちらから聴いてみてください!
それでは、また🌸
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