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組曲

こんにちは。

今回は組曲についてです。


《組曲》(suite)

組曲とはいくつかの曲を組み合わせて
一つの曲とする楽曲です。


英語・イタリア語・フランス語でも
suiteと表記されます。

suite(スイート)は
英語では『一組・一揃い』
フランス語では『続く・連続』
イタリア語では『組曲・スイート(ルーム)』
という意味です。

ホテルのスイートルームも組曲と同じ
suiteと表記します。

ちなみにスイートルームとは
『ホテルで最上級の部屋』ではなく、
『居間と寝室が続いている部屋』
という意味の部屋です。

さらにスーツもsuiteに由来する言葉です。
スーツは
『上下一揃いの服』という意味なんですよ。


ちょっと脱線してしまったので
組曲に戻りましょう!


組曲は《古典組曲》と《近代組曲》に
分けられます。

古典組曲は
バロック時代に人気のあった組曲で、
性格の違ういくつかの舞曲で
構成されています。

基本的にアルマンド、クーラント、
サラバンド、ジーグという舞曲で構成され、
曲の冒頭部分にはプレリュード、
サラバンドとジーグの間には
ガヴォットメヌエットが入ります。

舞曲で構成されていますが、
踊りのためではなく
器楽のための曲として作曲されたのが
古典組曲です。


バッハの『フランス組曲』
『無伴奏チェロ組曲』
ヘンデルの『水上の音楽』などが有名です。



アルマンド
ドイツの舞曲。中庸な二分の二拍子。

クーラント
フランスの宮廷舞曲。速いテンポの三拍子。

サラバンド
スペインの舞曲。ゆったりとした三拍子。

ジーグ
イギリスの舞曲。急速なテンポの三拍子。

プレリュード
前奏曲


近代組曲は
19世紀ロマン派以降に発達した組曲です。

古典組曲と違い、
舞曲以外の曲も自由に組み合わされます。

リムスキー・コルサコフの『シエラザード』
ホルストの組曲『惑星』
ムソルグスキーの『展覧会の絵』
などが有名です。


また、近代組曲には
オペラやバレエの音楽を抜粋して
管弦楽曲にしたものもあります。

こちらは
ビゼーの『カルメン組曲』
チャイコフスキーの『くるみ割り人形』
ストラヴィンスキーの『火の鳥』
などが有名です。


組曲はソロで演奏する器楽曲や
オーケストラで演奏する曲など、
様々なものがあります。

一つ一つが短めで内容も次々に変わるので、
聴きやすく、演奏していても楽しい曲です!

是非、組曲を楽しんでくださいね。

それでは、また🌸