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トリオ・クインテット

こんにちは。

今回はカルテットと同じ室内楽の
トリオとクインテットについてです。


《トリオ》(trio)

トリオは『三重奏』です。

trioはイタリア語で
『三重奏・三重唱・三人組』
という意味を持ちます。

三人で活動するグループをトリオと言うので
耳にする機会も多いのではないでしょうか。

弦楽器だけの三重奏は弦楽三重奏と言い、
ヴァイオリン・ヴィオラ・チェロの
3つの楽器で編成されるものが一般的です。

カルテットからヴァイオリンが
1つ少なくなった編成ですね。

弦楽四重奏曲よりも曲数は少ないですが、
ベートーヴェンの弦楽三重奏などは 
名曲で人気があります。

トリオはカルテットよりも
さらに個人の音がよく聴こえますし、
ヴァイオリンが1人少ない分
各パートに求められるものが多い室内楽だと
思います。


ヴァイオリンが入る三重奏には
ピアノ三重奏もあります。

ピアノ三重奏の編成は
ピアノ・ヴァイオリン・チェロの
三重奏です。

ピアノ三重奏は
多くの作曲家が作曲していて、
演奏される機会の多い編成です。



《クインテット》(quintetto)

クインテットは『五重奏』です。
また、『五重奏曲』『五重奏団』
という意味も持ちます。

quintettoは
イタリア語で『五重奏・五重唱・五人組』
という意味です。


弦楽器だけの五重奏、弦楽五重奏の編成は

ファーストヴァイオリン
セカンドヴァイオリン
ファーストヴィオラ
セカンドヴィオラ
チェロ

という時もあれば

ファーストヴァイオリン
セカンドヴァイオリン 
ヴィオラ
ファーストチェロ
セカンドチェロ

という時もあります。また、

ファーストヴァイオリン
セカンドヴァイオリン
ヴィオラ
チェロ
コントラバス

という編成のものもあります。

弦楽五重奏は曲が少なく、
演奏される機会もそれほど多くありません。


ヴァイオリンの入る五重奏で
演奏の機会が多いのはピアノ五重奏です。

ピアノ五重奏は

ピアノ
ファーストヴァイオリン
セカンドヴァイオリン
ヴィオラ
チェロ

という、弦楽四重奏に
ピアノが加わった編成が一般的です。


一番有名なピアノ五重奏は
シューベルトの『鱒』です。

名前ではピンと来なくても、
聴けば『知ってる!』と思う曲でしょう。

ただ、この曲は通常の編成とは異なり、

ピアノ
ヴァイオリン
ヴィオラ
チェロ
コントラバス

で、演奏されます。


ピアノ五重奏は
厚みがある、スケールの大きな音楽が
魅力です。

いつものカルテットにピアノが入るだけで
世界観が大きく変わります。


室内楽は人数が変わると
音楽性も、求められるものも変わります。

人数が多くなると日程を合わせたり
練習会場を探すのも大変になりますが、
色々な編成の室内楽を演奏して
違いを楽しんでほしいと思います。

それでは、また🌸