今回はカルテットについてです。
《カルテット》(quartetto)
カルテットは『四重奏』です。
また、『四重奏曲』『四重奏団』
という意味も持ちます。
quartettoは
イタリア語で『四重奏・四重唱・四人組』
という意味です。
語源はラテン語のquattuorで
意味は数字の『4』です。
カルテットは
4人それぞれが1つのパートを受け持ち、
4人で息を合わせて合奏します。
指揮者はいません。
1人で1パートなので、オーケストラよりも
奏者それぞれの音がよく聴こえる編成です。
四重奏であれば何でもカルテットですが、
弦楽器のカルテットと言えば
ファーストヴァイオリン
セカンドヴァイオリン
ヴィオラ
チェロ
の4人で編成される『弦楽四重奏』です。
ヴァイオリンは2人で
それぞれ別のパートを演奏します。
弦楽四重奏は
バロック時代の終わり頃に生まれ、
その後古典派の時代に多くの作曲家が
弦楽四重奏曲を作曲しました。
『弦楽四重奏の父』と呼ばれるハイドンは
生涯で弦楽四重奏曲を68曲作曲しています。
前回お話しましたが
ハイドンは交響曲を100曲以上作曲し、
『交響曲の父』とも呼ばれています。
77歳で生涯を終えたハイドンは
当時としては超長寿ですが、
それでもこの曲数には驚かされますね。
ハイドンに影響を受けた
モーツァルトやベートーヴェンも
たくさんの弦楽四重奏曲を作曲しました。
今でも多くの演奏会で演奏されています。
私もカルテットを組んでいますが、
カルテットで大切なのは
①他の3人のパートにも目を通す
②同じメンバーで色んな曲をひく
ことだと考えています。
先程もお話しましたが、
カルテットには指揮者がいないので
4人で合わせて音楽を作ります。
他の3人のパートも把握しておかないと
自分勝手な演奏になってしまい、
4人で合わせることはできません。
また、音程やテンポ感などは
それぞれの好みや癖もあるので
一曲ひいただけでは合わせるのが
難しいのです。
何度も同じメンバーでひいていると
段々とお互いのことがわかってきて、
音程もテンポ感も合うようになり
そのカルテット特有の音楽が生まれます。
一曲だけでなく、
色んな曲を演奏してみてください!
日本人は遠慮しやすいので、
自分の気持ちを押さえて他人に合わせて
しまうこともありますが、
カルテットの練習の時は
自分の意見はしっかり言いましょう!
もちろん喧嘩は良くありませんが、
話し合って4人が納得する音楽を探すのも
カルテットの醍醐味の1つです。
みんなが意見を言いやすい雰囲気作りも
カルテットにとってはとても大切ですよ。
たくさん話し合って
自分達4人の音楽を作りましょう!
それでは、また🌸