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楽譜の記号(強弱記号③)

こんにちは。

今回は
《強弱記号につく楽語》についてです。

強弱記号以前のブログ
基本的なものを説明していますので、
参考にしてくださいね。


強弱記号を
さらに細かく示す楽語があります。


① molto(モルト)

イタリア語で『非常に・たくさんの』
という意味です。

よく使われるのは《molto crescendo》です。
『非常にクレッシェンドする』
という意味になるので、
通常のcrescendoよりも強弱の幅が
大きくなります。

moltoは強弱記号以外の楽語とも
よく一緒に出てきます。

《molto Allegro》非常に速く
《molto Adagio》非常にゆっくり
《molto espressivo》とても表情豊かに
など。

② poco (ポコ又はポーコ)

イタリア語で『少しの・あまり〜でない』
という意味です。

《poco f》少し強く(少しのf)
という意味になるので、
f》の後に《poco f》が出てきたら
少し音量を小さくします。


③ più(ピウ)

イタリア語で『より多く・もっと』
という意味です。

《piú f》より強く
《piú p》より弱く
という意味になるので

《piú f》fよりも強く、
《piú p》pよりも弱く演奏します。


④ meno(メノ)

イタリア語で『より少なく』
という意味です。

《meno f》は『今までよりfを少なく』
という意味なので、fよりは弱く

《meno p》は『今までよりpを少なく』
という意味なので、pより強く演奏します。



楽語はほとんどイタリア語で
日本語に直訳すると
わかりにくくなってしまうものもあります。

最初は混乱すると思いますので、
それぞれの楽語がプラスとマイナスの
どちらに作用するかを覚えましょう。


『少しfmf
 少しpmpじゃダメなの?』
『piú fffはどっちが強いの?』

と思った方もいらっしゃると思います。
そして、そういう疑問を持つことは
とても素晴らしいです!!


楽語のついた記号は
その前後の音と比較することはできますが
曲の雰囲気や音楽の流れで
音量も、言葉の持つ意味も変わるので
厳密に順番に並べることはできません。

作曲家は自分の楽曲を
イメージ通りに演奏してもらうために
記号や楽語を使い分けて作曲をしています。

そのため、同じ楽譜にmfとpoco f
両方存在することはよくあります。
その作曲家にとって
この2つは全く違うものなんですね。

『なんでmfじゃなくてpoco fなんだろう?』
『このpiú fffより強いかな?弱いかな?』

と疑問に思って考えることが
とても大切です。

100%の正解を出すのは難しいですが、
作曲家の意図を楽譜から汲み取るために
楽語や記号の意味を考えて
演奏してみましょう。

それでは、また🌸